(発表内容についてはこちらで簡単に紹介しています)
ついでにロンドンやミラノ、パリにも寄って旅行を満喫してくることに。
10月8日~10月21日の2週間ほど滞在してきました。
更新をサボっており、もう半年も前の旅行になってしまいましたね。。
ヨーロッパ旅行記1はこちらからどうぞ。
二回目のパリは郊外へ
大学生のとき、卒業旅行でヨーロッパ旅行をした以来のパリですが、当時はドイツ・ベルギーメインだったため、フランスはパリ市内だけしかまわれなかったんです。
2年前の新婚旅行では、スペイン・イタリアとフランスに足を踏み入れることもなく。。
今回ようやくフランス滞在が長めにとれそうだったので、
レンタカーをしてパリ郊外へ足を伸ばしました。
サヴォア邸
パリ郊外には、ベルサイユ宮殿など数多くの名所がありますが、建築に携わっている者として外せないのがサヴォア邸。
1931年に建てられたル・コルビュジエが設計した近代建築の住宅です。
20世紀最高の作品であり、近代建築というものを定義づけたといっても過言ではないと思います。
外観 |
サヴォア邸以前の建築といえば、装飾的で重厚な西洋的伝統建築が良いとされていました。
当時の時代背景を考えると、上の写真のようにシンプルでかつ軽やかな建築というのは、
アヴァンギャルドであり、多くの人達に衝撃を与えたそうです。
軽やかさという、今までの流れとは間逆のベクトルに向かったわけですが、
ピロティを使うことで、二階の居住スペースが浮いているかのような感覚を実現しました。
また、梁を使わず、ドミノクラブと柱とスラブで支えており、
水平連続窓(当時は高く・細い窓が主流)もかなり珍しかったハズです。
建材も鉄筋コンクリートを採用しており、当時としては最先端の素材です。
逆に、鉄筋コンクリートが普及したからこそ、
サヴォア邸のような建築が生まれたといっても良いと思います。
玄関前のスロープ |
折り返しのスロープ |
室内も綿密に考えられて設計がされており、
1階から2階へのメイン動線としてスロープが採用されています。
2つのフロアを連続的に繋ぐことでシークエンスを形成しています。
その他、室内は外観とはうってかわり、暖かみのある色が使われています。
ところどころ、丸みが帯びた壁があり、これもまた暖かみを表現しているのだと思います。
広々としたデッキ及び屋上もスロープで繋がれており、
上るにつれ高くなる視線を意識したプランニングがされており、シークエンスがとても豊かです。
寒い季節に行ったのですが、夏場に行けばとても気持ちの良いデッキなのだと思います。
当然このサヴォア邸については良く知っているつもりでしたが、
実際行ってみると大分印象は違いました。
近代建築の発祥とも言えるこの住宅は、
思っていたよりも暖かく家庭的なイメージを受けました。
当時にしては考えられないぐらいに開口が大きく、
家のどこにいても存分に光が入ってきて明るいです。
また、オープンフロアで、長いスロープが家の中心にあることによって、
家族の生活が垣間見れると同時に、
家のどこにいても子供達のはしゃぎ声が聞こえるのだろうなぁと想像して少しほっこりしました。
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