ラベル 日記 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 日記 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年1月23日木曜日

日テレー有吉ゼミ ヒロミリフォーム「ハワイの別荘を作る」


今日はいつもと違った話題をご紹介します。
 
昨年放送されたのですが、
日テレの有吉ゼミの企画で,
 ヒロミさんの別荘のリフォーム番組『ヒロミサーフライダー』の設計を担当しました。

何度もヒロミさんと打ち合わせを重ね、理想の別荘となるよう努めました。
また、番組スタッフはハワイに常駐しているわけではなく(当然ヒロミさんも)
限られたロケスケジュールの中、工事を進行・完成させるのはとてもハードルが高かったです。


石の切断工場にて

とはいえ、番組スタッフの方々も何度も建築の撮影に携わっていることもあり、
ある程度の知識はあり、海外だから日本と異なるという点についても理解を示してくれたことはとても助かりました。
結果として、番組スタッフ、ヒロミさん、現地工務店、現地建築士の私とで一丸となってとても良いモノがつくれたと思います!

計画の最初は妊娠中であった妻でしたが、
完成する頃には無事に生まれ、記念にヒロミさん夫妻に写真を撮ってもらいました。

ヒロミさん、伊代さんと生後二週間の娘
 
当然、私はタレントではありませんので、あくまで裏方として立ち振る舞いましたが、
ほんのわずかに写っているのを観て、
「TVに写ってたね!」と連絡を下さる友人やお客様が多数いらして、
TVの影響力を実感する良い機会となりました。

ハワイの建設事情を少しでもご紹介できたのであれば幸いです。
 三回に分けて放送されましたが、ご興味のある方は仰って頂ければお見せできると思います。

以下、Hiromi Surfriderの完成写真を少しご紹介します。

寝室

オープンウォークインクローゼット

マスターバスルーム

リビングダイニング

リビングダイニング

キッチン

2016年4月19日火曜日

ヨーロッパ旅行記2~パリ郊外編~

学術論文の審査が通り、イタリアの学会で発表することになりました。
(発表内容についてはこちらで簡単に紹介しています)
ついでにロンドンやミラノ、パリにも寄って旅行を満喫してくることに。
10月8日~10月21日の2週間ほど滞在してきました。

更新をサボっており、もう半年も前の旅行になってしまいましたね。。
ヨーロッパ旅行記1はこちらからどうぞ。

二回目のパリは郊外へ

大学生のとき、卒業旅行でヨーロッパ旅行をした以来のパリですが、
当時はドイツ・ベルギーメインだったため、フランスはパリ市内だけしかまわれなかったんです。
2年前の新婚旅行では、スペイン・イタリアとフランスに足を踏み入れることもなく。。
今回ようやくフランス滞在が長めにとれそうだったので、
レンタカーをしてパリ郊外へ足を伸ばしました。

サヴォア邸

パリ郊外には、ベルサイユ宮殿など数多くの名所がありますが、
建築に携わっている者として外せないのがサヴォア邸。

1931年に建てられたル・コルビュジエが設計した近代建築の住宅です。
20世紀最高の作品であり、近代建築というものを定義づけたといっても過言ではないと思います。

外観

サヴォア邸以前の建築といえば、装飾的で重厚な西洋的伝統建築が良いとされていました。
当時の時代背景を考えると、上の写真のようにシンプルでかつ軽やかな建築というのは、
アヴァンギャルドであり、多くの人達に衝撃を与えたそうです。

軽やかさという、今までの流れとは間逆のベクトルに向かったわけですが、
ピロティを使うことで、二階の居住スペースが浮いているかのような感覚を実現しました。

また、梁を使わず、ドミノクラブと柱とスラブで支えており、
水平連続窓(当時は高く・細い窓が主流)もかなり珍しかったハズです。

建材も鉄筋コンクリートを採用しており、当時としては最先端の素材です。
逆に、鉄筋コンクリートが普及したからこそ、
サヴォア邸のような建築が生まれたといっても良いと思います。


玄関前のスロープ

折り返しのスロープ 

室内も綿密に考えられて設計がされており、
1階から2階へのメイン動線としてスロープが採用されています。
2つのフロアを連続的に繋ぐことでシークエンスを形成しています。






その他、室内は外観とはうってかわり、暖かみのある色が使われています。
ところどころ、丸みが帯びた壁があり、これもまた暖かみを表現しているのだと思います。





広々としたデッキ及び屋上もスロープで繋がれており、
上るにつれ高くなる視線を意識したプランニングがされており、シークエンスがとても豊かです。

寒い季節に行ったのですが、夏場に行けばとても気持ちの良いデッキなのだと思います。


当然このサヴォア邸については良く知っているつもりでしたが、
実際行ってみると大分印象は違いました。

近代建築の発祥とも言えるこの住宅は、
思っていたよりも暖かく家庭的なイメージを受けました。

当時にしては考えられないぐらいに開口が大きく、
家のどこにいても存分に光が入ってきて明るいです。

また、オープンフロアで、長いスロープが家の中心にあることによって、
家族の生活が垣間見れると同時に、
家のどこにいても子供達のはしゃぎ声が聞こえるのだろうなぁと想像して少しほっこりしました。




2015年11月30日月曜日

ヨーロッパ旅行記1~ロンドン編~

学術論文の審査が通り、イタリアの学会で発表することになりました。ついでにロンドンやミラノ、パリにも寄って旅行を満喫してくることに。
10月8日~10月21日の2週間ほど滞在してきました。


初めてのロンドン


ヨーロッパには去年も旅行で行き、十代の頃にも一度行きましたが、
イギリスには一度も足を踏み入れたことはなく、とても楽しみにしていました。

行く前の印象では、食べ物は美味しくない、物価は高い、いつもどんより曇っている
と悪いイメージが多かったですが、今回の旅ですべて払拭されました。

いや、物価が高いのだけは事実かもしれません。。
ホテルもお世辞にも立派とは言えないようなところが5つ星で、一泊7万円近くしました。
アメリカ基準だと2つ星ぐらいのところです。

ただ、食べ物はとっても美味しかったです。
妻が事前にレストランをリサーチ(主にTripAdvisor)でしてくれたのも大きかったと思いますが、
何料理を食べても軒並み美味しかったです。

そんな普通の旅行記みたいな話はこの辺にして…
一応建築ブログなので、建築の話をメインにご紹介していきたいと思います。

ロンドン建築


せっかくロンドンまで来たのですから、ベタな観光は一応しました。
ロンドン塔やタワーブリッジは当然一通り見てまわり。。

タワーブリッジ
タワーブリッジ


夕方にはミレニアム記念事業により建設されたロンドン・アイにのってみたり。

ロンドン・アイ
ロンドン・アイ
その向かいにあるウェストミンスター/ビッグベンを見てまわったりと、
一通り、俗に言う「観光地」は観てまわり、人並み以上に感動してきました。

ウェストミンスター
ウェストミンスター/ビッグベン
ですが、私が最も好きなのは、近代建築から現代建築なのです!
アールヌーヴォーやバウハウスなんかも好きですが、イギリスにはほぼないので今回は割愛。




ロンドンの現代建築


まず、ほとんどの観光客が行かないであろうロンドン市庁舎。

ロンドン市庁舎
ロンドン市庁舎全貌


ロンドン市庁舎
ロンドン市庁舎エントランス

こちらはタワーブリッジのすぐ側にあるので、
時間がある方はお立ち寄りされることをお勧めします。

ノーマン・フォスター
が設計した近代建築で、ヤドカリのような形をしています。
これは、表面積を極力小さくすることで、エネルギー効率が上げられるのではないか
という実験的な目論見を基に設計されたと言われています。
実際、エネルギー効率を測定してみると、あまり良い結果が出なかったのが残念ですが…。

その他にも近代・現代建築はロンドンにたくさんあります。
イス・リ本社ビルも歴史的な建物と共存して建っている様子がいかにもロンドンらしくて素敵です。
イタリアなんかではなかなかこういった光景はお目にかかれません。

スイス・リ本社
スイス・リ本社

また、200m超の超高層ビルも街中に建っています。
こちらはRogers Stirk Harbour + Partnersによる設計で、
真下から見上げた姿は圧巻です。
周囲と比べてもズバ抜けて高いので、よく目立ちランドマークとなっています。

Leadenhall Building
Leadenhall Building

ですが!今回のメインはこれではありません。
もちろん好みによると思いますが、
私はリチャード・ロジャーズ設計のロイズがとっても見たかったのです。







こちらも実験的な要素が強い建築です。
こういったコンセプトが明確で挑戦的なものが大好きです。
こちらのコンセプトはパリにあるポンピドゥセンターと同様で、
通常隠してしまう配管などを前面に押し出してしまったらどうかという試みです。

これにはいくつかの狙いがあります。
まず、大きなところとしては、機能美です。
配管がたくさん立ち並び複雑なファサードをしていますが、
どの建材をとっても必要なものばかりで構成されております。
どのように建物が機能しているのかということを見せることにより、
美しいIndustrialなファサードを表現しています。

また、機械設備というのは最も耐用年数が短い建材です。
よって、他の建材に比べて頻繁に修理や交換が必要になってくるのですが、
外に出ていることにより、それらの作業がしやすくなるという狙いもあります。

ただ、現実的には、外に露出することで経年劣化を早めてしまい、
イニシャルコストもランニングコストも通常より高くなってしまうため、
この後、あまり建築のトレンドとして流行することはありませんでした。

これはとても残念な事実でありますが、
だからこそ、このロイズは試験的に試したとっても貴重な建物の一つであるわけです。

また、実際に見て初めて気づいたのですが、
デザインが黒川紀章氏による中銀カプセルタワービルを思わせました。

中銀カプセルタワービル
中銀カプセルタワービル

4枚目の写真なんかちょっと…。。
気のせいですかね。

こちらも同じく実験的な有名な建築物なので、共通認識があればおもしろいですね。


2015年10月7日水曜日

イタリア国際学会での発表

急遽決まったイタリア旅行

今年度はアウトプットの年!と年始に決めていて、
日刊サンの記事もその一環だったのですが、
それ以外に建築の論文も4~5ヶ月ほどかけて書いておりました。

8月上旬、無事に書き終え、学会へ提出!
一次審査、二次審査を通過し、9月始めに掲載が決定。
と同時に、イタリアのサレント大学で発表をすることになりました。

Salento University
サレント大学

そこから、仕事の都合をつけ、プレゼン資料をまとめ、旅程を立てて…
っと、かなり慌しい日々を送ってました。

そして、ついに明日出発です!

未だ荷造りも出来ていませんし、仕事の引継ぎも出発当日まで行う予定です。。
なんとかなるでしょう!多分。

学会ついでに巡るEUの都市

片道20時間ほどかけてヨーロッパまで行くのですから、学会だけではもったいない!
ということで、サレント大学のあるイタリアのレッチェ以外にも、
ミラノ、ロンドン、パリと3カ国・3都市を巡る予定です。

11泊14日で、学会を含んだ4都市というのは、
かなり無理のある弾丸旅行になりそうですが、楽しんできます。

10月21日に戻ってくるので、帰ってきたら建築の話題を中心に、
旅行話をご紹介したいと思います。
「ハワイの建築設計事情」ではないですが、いいですよね…たまには。

今回の建築のハイライトは、サヴォア邸、モンサンミッシェル、ポンピドゥーあたりでしょうか。
いずれも初めて訪れるので非常に楽しみです。

その他、ルーブル美術館や大英博物館などの世界的美術館や、
最後の晩餐が描かれているサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会など、
建築以外の芸術にもたくさん触れてくるつもりです。