2021年7月9日金曜日

日刊サンコラム69:エコ建築は高額になるのか ー カカアコのKeauhou Laneについて

2018年4月27日にカカアコにオープンした
オーガニックスーパーのDown to Earthについてご存知の方も多いかと思います。
Keauhou Laneというコンドミニアムの1階に位置しているのですが、
今回はそのKeauhou Laneについてご紹介します。

中低所得者向け賃貸物件

Keauhou Laneはホノルルの平均所得を下回る世帯のみが
賃貸する権利を得ることが出来る少し特殊な物件となっています。
ホノルルの地価高騰により、
あらゆる所得層が住まいを確保できるように制定されたプログラムです。

Keauhou Lane
Keauhou Lane


SALT等、徒歩圏内にたくさんの商業施設があり、
今後のカカアコ地区の発展を考えてもとても良い物件であると思います。

コンドミニアムではオアフ島初のLEEDプラチナ


Keauhou Laneはオアフ島のコンドミニアムで初めて、
環境に配慮した建物に与えられる認証システムLEEDの
最高評価であるプラチナを授与されました。



一般的にエコ建築というと、
工費も高くラグジュアリーなイメージになりがちですが、
今回のような中低所得者向けの賃貸物件で認証されたことにより、
イメージ改革にも繋がりとても素晴らしいことだと思います。

ちなみに、同じくカカアコ地区で
Howard Hughes Corportaionの開発でもLEEDプラチナを授与されましたが、
これは近隣開発(Neighborhood Development)についてであり、
今回の認定は建物そのものに授与されたもので、
どちらも素晴らしいことですが少し異なります。

エコ建築はランニングコストを下げられる


エコ建築にする方法は多数あります。
施工費が高くなるようなものが正直多いのですが、
運営費(ランニングコスト)が下がるものばかりです。

身近な例ですと、白熱電球とLED電球はわかりやすいです。
白熱電球はLEDよりとても安く買うことができますが、
寿命が短く、電気代も多くかかります。
10年スパンで計算してみるとLEDの方がはるかにお得なのは明らかです。


同じような考えでソーラーパネルを大量に屋根に設置したり、
雨水を溜め込み、フィルターを通してキレイにして再利用するシステムを
導入する等すれば、地球に優しいだけでなく、
光熱費も飛躍的に下げることができます。

Keauhou Laneでは、上記の事柄はもちろんのこと、
植栽についてもハワイ産の植物を植えることで
必要最小限の水やりで育つようにしたりと細部にまで工夫が施されています。

ご自宅でも新築・改築される際には、
お得にエコなことができないか建築士と相談することをお勧めします。

コラム69:エコ建築は高額になるのか ー カカアコのKeauhou Laneについて
日刊サンコラム69:エコ建築は高額になるのか ー カカアコのKeauhou Laneについて




2021年2月27日土曜日

日刊サンコラム68:家を増築する際の注意点

 最近一軒家の増築の依頼が多いので、
今回は増築に関する主な注意点についてご紹介させて頂きたいと思います。

長期的な需要と目的をしっかり考えて計画


増築する主なきっかけは家族の増員です。
増えた家族のために寝室やトイレを増築しようという話になるわけですが、
どのぐらいの期間で何人住むことになるのかを推測することはとても大切です。

新生児であれば一般的に18~22年程度は同居すると考えますが、家はそれ以後も残ります
子供が巣立った後に増築した家をどうするのかといった
長期的な視点で考えるととても有意義な計画をすることができます。

大きな家が必要なくなったら買い換える


子供が巣立った後は、増築した家を売ってしまい、
小さな場所を買うというのも良い選択だと思います。
その場合には、少しでも売値が下がらないように
出来る限り一般受けのしやすいレイアウト・デザインにすることをお勧めします。

日本人にとっては良くても、ローカルにしてみれば
大きなマイナス査定である要素はたくさんあるので注意が必要です。

住宅の一部を貸し出す


使わなくなった家の一部を貸し出し、不労収入を得るという手段もあります。

その頃には退職している可能性もありますから、
生活を支える収入源としても期待できます。

ただし、その場合にはADU(Additional Dwelling Unit)として
建築許可を申請しておく必要があるので注意して下さい。

増築時に申請をしておけば、
居住人数が変わったときにいつでも貸し出したりすることができますし、
一軒家の場合にはキッチンは一つしか配置できないという制約も、
ADUでは二つ置くことができるので、
二世帯住宅にすることも容易でとてもお勧めです。

具体的にどういった増築をすれば良いのかわからない場合にも、
建築士に話してみれば考えもつかなかったアイディアを提案してもらえるかもしれないので、
まずは相談してみましょう。


日刊サンコラム68:家を増築する際の注意点